新型コロナウイルスの感染症対策の一環として、リモートワークや在宅勤務を導入する企業が増えています。
慣れない在宅勤務に戸惑っている人もいれば、中には「在宅のほうが快適」と感じている人もいるかもしれません。
ところで、こうした環境の変化が起こったとき、時代の変化についていけなくなる企業にはいくつかの特徴があります。
在宅勤務になったことで分かる「職場の危険度」について、将来の見通しを考えてみませんか?
こんな特徴が当てはまる職場は、もしかしたらこの先危ないかもしれませんよ!
目次
頑なに「出社」にこだわる上司
会社全体としては在宅勤務を推奨していて、かつ自部署の仕事はリモートでもこなせるものだとします。
このような状況でも、なぜか「出社」することにこだわる上司が職場にいないでしょうか。
- 「できるだけ出社してもらいたい」と言う
- 在宅勤務は不便で仕事にならないと思い込んでいる
- 出社する人が評価されて当然と信じている
- 承認印や書類提出などを理由に出社させる
- 会議ができないと仕事が進まないと思っている
このようなタイプの上司は、もはや仕事をするために会社に来るのではなく、会社に来ること自体が仕事になっています。
手段が目的化しているわけですね。
強引に出社させないまでも、在宅勤務をしたいと申し出ると不機嫌そうな顔をする上司も似たようなものです。
出社が「善」だと思い込んでしまっているのでしょう。
今の時代、少なくともオフィスワーカーに関しては、通勤しなくても仕事を進めることが技術的には可能になっています。
通勤しなければ「仕事にならない」と思い込んでいること自体が、すでに時代に取り残されている証拠なのです。
仕事の実績を「時間」で判断
在宅勤務をしていると分かりますが、通勤の時間や無駄な会議、電話・来客対応といった時間が全てなくなるため、在宅のほうが明らかに仕事がはかどります。
在宅勤務の場合もオフィスに出社する場合と同様、1日8時間という拘束時間が設けられていませんか?
これのどこがおかしいのか、YouTuberのイケダハヤトさんがとても分かりやすく解説しています。
あなたの職場では、始業時刻が厳格に決められ、その時間になったら「仕事を開始します」と上司に報告するルールになっていないでしょうか?
その日に何を何時間やったのか、事細かに報告するよう言われていませんか?
なぜこうなってしまうかと言うと、そもそも日本の会社の勤怠管理が日給月給制にもとづいているからです。
会社員は固定給ですが、実際には日給を積み上げた結果として月給を受け取っています。
1日あたり8時間働いたことの対価として給料が払われているのですね。
1日休みを取るとなると有給休暇を取得しなくてはならないのはこのためです。
本来であれば、在宅勤務であれば出勤時刻も退勤時刻もないわけですから、仕事の実績は成果で測られるべきなのです。
ところが、在宅勤務に今までの勤怠管理の仕組みを強引にあてはめてしまった結果、「最短でも1日8時間は拘束」という意味のないルールだけが残ってしまったのです。
在宅勤務=休みと考えている社員
社員同士のこんな会話を耳にしたことがあります。
社員B「明日は在宅です」
社員A「いいなあ。俺なんて明日も出勤だよ」
社員B「お疲れさまです」
どこがおかしいか、すぐに分かりましたか?
Aさんは「明日も出勤」と言っていますが、Bさんも在宅とはいえ「勤務」するわけですから、休みではありません。
いつの間にか、在宅=家にいるのだから休みのようなもの、と思い込んでいるのです。
なぜこのような考え方になってしまうのでしょうか?
それは「監視されていなければ働かない」という発想になってしまっているからです。
上司や同僚に見られているから仕事をするけれども、見られていなければ手を抜く。
こうした考え方をする社員が、「忙しいふり」「仕事をしているふり」を日ごろからしていることは想像に難くありません。
当然、仕事の効率も見えないところで非常に悪くなっているはずです。
自宅に集中できる空間がない社員
在宅勤務になると、それぞれの社員がどのような環境で仕事をしているのか分かりません。
もちろん仕事に必要な物品を会社として用意し、社員に支給するべきです。
ところが、あまりにも「集中できない」環境の自宅で過ごしている人がいることに驚くケースもあるはずです。
- 自宅にデスクやチェアがない
- 唯一ある机が「食卓」
- 散らかっていてよく物がなくなる
- PCを持っていない
- 情報源がテレビしかない
もちろん、在宅勤務のためにあらゆる準備を自腹でしてもらうわけにはいきません。
しかし、こんな環境で今まで過ごしたきた人が、日ごろ何かの勉強や自己研鑽のための読書などに勤しんできたとは思えません。
会社の勤務時間以外はすべて「ダラダラする」「遊ぶ」「アルコールを飲む」といった過ごし方をしてきたのではないか?と思われても仕方がないでしょう。
クラウドやチャットツールを使いこなせない
ふだん仕事をしている中で電話や訪問といったアナログなコミュニケーションしかしてこなかった人は、チャットツールを使うのが異様に下手です。
やりとりではなく、メールのように1回で全ての用件を伝えようとするので、チャットなのに長文を送りつけてきたりします。
クラウドを使いこなせないのも、リテラシーが低いことの表れと考えられます。
クラウド上でデータを共有する、という意味が分からず、スプレッドシートをわざわざExcelにコピーしてメール添付で送ってしまったりするのです。
チャットツールを使えないので、仕方なく連絡手段は電話やメールになってしまうわけですが、ここでも「プライベートの番号やアドレスを教えたくない」と言い出す人がいます。
Gメールアカウントを仕事用に作ればいい話なのですが、よくよく聞いてみると唯一持っているメールアドレスがプロバイダメールのドメインだったりします。
スマホにチャットアプリやメールアプリをインストールするという発想がなく、PCのブラウザを開くまで届いたメッセージやメールを確認できない人がいませんか?
たった一言のチャットメッセージに対して、返信が翌日になったりするのはこの手のタイプの人に多いのです。
スマホの通知機能で新規メッセージを随時確認できるのですが、こうしたメリットを理解していないと考えられます。
フェイクニュースを信じ込む同僚
ネットメディアや個人ブログに出回る怪しげな情報を鵜呑みにしている同僚が周りにたくさんいたりしませんか?
情報源を調べることもなく、「テレビで言っていた」「ネットで見た」というだけで、いとも簡単に信じ込んでしまうのです。
こうした人の多くは科学的なリテラシーも低いので、ウイルスとは何か、どんなケースが感染リスクが高いのか、といった事実を理解せず、やみくもに怖がって怯えていることもあります。
- ウイルスと細菌の区別がついていない
- 感染を「けがれ」や「呪い」のように考えている
- GW明けには終息するなどと勝手に予想している
- 水素水やマイナスイオンといった似非科学が好き
- うわさレベルでも信じる人が多ければ信じてしまう
グループチャットでのやりとりの中で、今まで気づいていなかった同僚の一面を知ってしまうことがあります。
「この人はこんなことを信じているのか」と驚いてしまう場面がないとも限らないのです。
仕事をする上で、事実と主観を分けて考えることは非常に重要です。
こうしたリテラシーの社員が目につくということは、今後世の中が大きく変化していくとき情報をキャッチできず、経験則や習慣の範囲内で物事を考えてしまう社員が少なからずいることを意味しているのです。
まとめ
ここで紹介した内容は一例に過ぎません。
もしかしたら、他にも勤務先のレベルやリテラシーを痛感させられてしまう場面があるかもしれません。
コロナ禍が終息後、世の中は大きく変化すると予想する声も聞かれます。
急激に変化していく時代の荒波を、あなたの勤務先は乗り切れそうでしょうか?
危険な兆候が気になりはじめたら、この先何年といった長期の構えで転職や起業を考えてみてはいかがでしょうか。