- スマホをダークモードにすると目に悪いって本当?
- ダークモードは意味がないと聞いたが実際はどうなの?
- ダークモードで使い続けるデメリットはある?
上記のような疑問を持っていませんか?
今回は、ダークモードに関するウワサを検証していきます。
ダークモードがおすすめの人も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
そもそもダークモードとは?
はじめに、そもそもダークモードにはどんな特徴があるのか整理しておきましょう。
今まで何気なくダークモードを使っていた人も、どのような考え方で作られているのかが分かると理解が深まるはずです。
ダークモードの特徴
ダークモードとは、黒を基調とした画面配色のことをいいます。
ダークモードの対義語はライトモードです。
スマホの画面に表示される文字が読めるのは、背景色と対照的な色の文字が使われているからです。
通常のライトモードでは、白背景に黒文字で表示するこによって、文字の読みやすさを維持しています。
一方、ダークモードの場合は背景が黒になる代わりに、文字は白で表現されるのが一般的です。
背景と文字が正反対の色になると考えると分かりやすいでしょう。
ダークモードにまつわるウワサ
iPhoneにダークモードが実装されたのはiOS13以降です。
ダークモードが登場した当初から、世間ではさまざまなウワサが飛び交っています。
ダークモードにまつわるよくあるウワサを見ていきましょう。
【ダークモードにまつわるウワサの例】
- ダークモードのほうが目が疲れにくい
- ダークモードのほうが画面に集中できる
- ダークモードは睡眠を妨げにくい
- ダークモードはバッテリーの持ちが良い
皆さんも、このようなウワサを一度は耳にしたことがあるでしょう。
ダークモードの効果を信じている人も半信半疑の人もいるはずですが、実際のところはどうなのでしょうか?
ダークモードにまつわるウワサの検証
ここからは、ダークモードにまつわるウワサを検証していきます。
スマホディスプレイの仕組みから考えていくと、ウワサの真偽を判断するヒントが得られるはずです。
ダークモードは目に優しい?
ダークモードはライトモードよりも眩しくないので、目に優しいと言われることがあります。
結論から言うと、ダークモードが視力や眼精疲労に与える影響は今のところ分かっていません。
人によっては、ダークモードのほうが目が疲れる・目に悪いと感じるという人もいるでしょう。
ダークモードは画面のコントラストが高く感じられるため、画面の照度(明るさ)が高すぎると見づらくなってしまいがちです。
ダークモードを使用する際には、照度をあまり上げすぎないようにしたほうが目の疲れを抑えやすくなります。
ダークモードのほうが集中できる?
ダークモードはライトモードよりも画面に集中できる・文字をじっくり読めると感じる人もいるようです。
この点についても、黒背景に白文字が集中力を高めることが決定的に証明されたわけではありません。
前述の通り、画面の照度が高いとダークモードのほうが可読性が下がることもあると言われています。
見づらくなった文字をじっくり読もうとすることで、集中力が高まったように錯覚しているとも考えられるのです。
ダークモードのほうが集中できると感じるのは、単純に「好み」の問題と捉えたほうが良さそうです。
ダークモードは睡眠を妨げにくい?
スマホ画面から照射される光は良質な睡眠を阻害すると言われています。
ダークモードに切り替えることでこうした悪影響を軽減できるかと言えば、答えは「NO」です。
なぜなら、睡眠を妨げる原因になっているのはディスプレイから照射される「ブルーライト」と考えられているからです。
ブルーライトは画面が光っている限り照射されるため、ライトモード・ダークモードの区別なく目に届きます。
つまり、ダークモードにしていても就寝直前までスマホを見ていれば、睡眠を妨げる恐れがあるのです。
ブルーライトの影響を軽減させたい場合は、画面全体を赤みがかった色に変える「ナイトモード」を使用しましょう。
ダークモードはバッテリーが長持ちする?
ダークモードのほうがライトモードよりもバッテリーが長持ちする、というウワサを聞いたことがある人もいるでしょう。
このウワサは完全な間違いではありませんが、正確には「有機EL搭載スマホ」に限って有効な方法です。
液晶ディスプレイの場合、画面の背景色が白でも黒でも光は照射されています。
つまり、バッテリーの減り方には大きな差はないのです。
一方、有機ELディスプレイの場合は完全に黒い部分はピクセル単位で光らせない仕組みになっています。
よって、ダークモードを使用して画面が黒い部分を多くすることでバッテリーを長持ちさせられるのです。
ただし、有機ELディスプレイであっても画面が光らないのは「完全な黒色」の箇所に限られます。
グレーなど「黒+他の色」が混ざった色の場合は発光するため、バッテリー持ちにはほとんど影響しないと考えてください。
ダークモードがおすすめの人
ここまで紹介してきた通り、ダークモードは必ずしも見やすさやバッテリー持ちに良い影響を与えるとは限りません。
そこで、ダークモードがおすすめの人の特徴をまとめました。
次の条件に当てはまっている人は、ダークモードを使用するメリットを実感しやすいでしょう。
有機ELディスプレイの機種を使っている人
有機ELディスプレイ搭載のスマホを使っている場合、ダークモードにすることでバッテリー持ちを向上させる効果が期待できます。
iPhoneの場合、有機ELディスプレイ搭載の機種は次の通りです。
【iPhoneシリーズ有機ELディスプレイ搭載モデル一覧】
- iPhoneX/XS/XSMAX
- iPhone11Pro/ProMAX
- iPhone12/12mini/12Pro/ProMAX
- iPhone13/13mini/13Pro/ProMAX
- iPhone14/14Plus/14Pro/14ProMAX
2023年1月時点で最新機種のiPhone14シリーズは、全て有機ELディスプレイ搭載モデルとなっています。
これらの機種を使っている人で、バッテリー持ちを重視したい場合はダークモードを使用する意義があるでしょう。
屋外であまりスマホを使わない人
普段から屋外であまりスマホを使う機会がない人は、ダークモードの見やすさを実感しやすい可能性があります。
ダークモードは黒を基調とした背景色となることから、明るい場所では照度を上げないと見づらくなる場合があるからです。
直射日光が当たる屋外では、画面の照度を上げないと画面がよく見えないと感じるかもしれません。
結果としてコントラスト比が強すぎると感じやすくなり、かえって画面が見づらくなる恐れがあるのです。
反対に、屋内の照明下など明るすぎない環境でスマホをよく使う人は、適度な照度に設定すれば見やすさを損ないにくいでしょう。
屋内を中心にスマホを使う場面が多い人は、ダークモードを使用するメリットを実感しやすいはずです。
ダークモードに関するよくある質問
ダークモードについてよくある質問をQ&Aにまとめました。
これまでダークモードについて疑問に感じていたことがある人は、ぜひ疑問の解消に役立ててください。
ダークモードは目が疲れにくいって本当?
ダークモードはライトモードよりも目が疲れにくいという確証は、今のところ得られていません。
ときどき「ダークモードのほうが目が疲れない」と言う人がいますが、あくまでも個人的な好みの問題と考えてください。
むしろ、ダークモードでディスプレイ照度を上げすぎてしまうと、コントラストが高くなってしまい目が疲れる原因となります。
ダークモードの効果を過信せず、画面照度を高く設定しすぎないことが大切です。
勝手にダークモードに切り替わるのはなぜ?
スマホには、日の入り・日の出時刻に合わせてライトモードとダークモードを切り替える機能が備わっていることがあります。
iPhoneの場合、「日の入から日の出まで」と「カスタムスケジュール」の2通りの設定が可能です。
勝手にダークモードに切り替わってしまうようなら、この設定がオンになっていると考えられます。
「設定」>「画面表示と明るさ」のメニュー画面で「自動」をオフにすれば、勝手にモードが切り替わらなくなるはずです。
あとは「ライト」または「ダーク」を選択すれば、時間帯に関係なく固定された表示モードでスマホを使用できます。
ダークモードにしてもバッテリーの減りは変わらない?
ダークモードを使用することでバッテリーの節約効果が期待できるのは、有機EL搭載の機種のみです。
液晶ディスプレイは表示色に関わらず画面全体を光らせるため、ダークモードに変えてもバッテリーの減りはほぼ変わりません。
有機ELディスプレイはピクセル単位で画面のオン・オフを切り替えられますが、完全にオフになるのは真っ黒の部分だけです。
黒に近い色に見えても、実際にはグレーなど別の色であれば画面は光って色を表現しています。
よって、よく使用するアプリの画面表示色によっては、バッテリー節約効果は限定的と考えたほうがよいでしょう。
まとめ
ダークモードとライトモードでは画面の印象が大きく変わるため、ダークモードを好んで使っている人もいるでしょう。
ただし、ダークモードは必ずしも目の疲れやバッテリー持ちに効果を発揮するとは限りません。
画面照度の設定によっては、かえって目が疲れやすい状態になってしまいます。
また、有機ELディスプレイ搭載スマホでない限り、バッテリー節約効果はほとんど期待できないでしょう。
今回紹介してきたポイントを参考に、ダークモードを使用する効果があるかどうか判断してみてはいかがでしょうか。