PCを買い換えよう!と思ったとき,Windows→Mac,またはMac→Windowsへの乗り換えを検討する人もいることでしょう。OSが変わっても同じようにできることと,OSが変わることでできなくなることを整理して,買い換えてから後悔することのないようにしたいものです。ここでは,MacとWindowsで「できること」「できないこと」のありがちな5つのポイントをまとめてみました。
目次
MacではOffice系ソフトが使えない
→ウソ
WordやExcel,PowerPointといったOffice系ソフトは,Microsoft社が開発したものです。WindowsはMicrosoftのOSですので,Macでは互換ソフトで代替するしかないのでは?と思い込んでいる人が少なくありません。
実際には,Mac版のOfficeも発売されています。UIは若干Windows版と異なりますが,機能面ではWindows版と変わりません。当然,Windowsユーザーの人が作成したOffice系ファイルをMacで開くことができますし,Macで作成したファイルをWindowsユーザーが開くことも可能です。事実,Office365のようなサービスでは,WindowsでもMacでもインストールできるようになっていますので,Officeに関してはOSの違いを気にする必要はないでしょう。
WindowsではiCloudやiTunesが使えない
→ウソ
iCloudやiTunesといったAppleのサービスは,MacからもiPhoneからもアクセスできるので,どちらも使っている人にとっては非常に便利です。もしPCがウィンドウズになることで,PCからはアクセスできなくなってしまうとしたら,とても不便ですね。
しかし,WindowsでiCloudやiTunesを使うことは可能です。iCloudはブラウザ版が提供されているので,「メモ」や「カレンダー」「iCloud Drive」などにブラウザ経由でアクセスすることができるのです。また,iTunesについてはWindows用アプリがありますので,WindowsPCから音楽を聴くこともできます。
注意しておきたいのは,FaceTime(ビデオ通話)です。MacでもiPhoneでもFaceTimeが使えますが,Windows版公式アプリは提供されていません。どうしてもFaceTimeにこだわりたければMac一択になりますが,ビデオ通話ができればいいのであればSkypeを利用すればいいでしょう。
MacでもWindowsが使えるが,その逆は不可能
→ホント
WindowsとMacOSの最大の違いは,MacOSがApple社のデバイス(つまりMac)でしか動かないということです。よって,たとえば自作したPCにMacOSをインストールするといったことはできません。
ところが,Macにはデュアルブート(1つの起動ディスクを2つに分けて使う)できるBootCampという機能が標準搭載されています。これを使えば,MacをWindowsとして使うことも可能です。つまり,Macを買った後でどうしてもWindowsを使う必要に迫られても困りませんが,反対にWindowsをMacとして使うことはできないのです。なお,デュアルブートでWindowsを使う前提でMacを買う場合,必然的にストレージ(内蔵ハードディスクやSSD)の容量は大きめにしておかないと,使い続けているうちに容量不足に陥りがちになります。予算が許す限り,ストレージの容量はなるべく大きなタイプ(少なくとも256GB)を選ぶようにしましょう。
WindowsではPhotoshopなどAdobe系アプリが使えない
→ウソ
PhotoshopやIllustratorといったAdobe系アプリは,ひと昔前までMacで使われるのが通例でした。プロのDTPデザイナーなど,フォントの滑らかさや色合い(カラーマネジメント)を重視する職業の人にとっては,Mac一択という時代があったのです。
しかし,現在ではWindowsでもAdobe系アプリが使えるようになってきており,実際にAdobe CC(Creative Cloud)ではMac・Windowsのどちらでもインストール可能になっています。長くMacでAdobe系アプリを使ってきた人ほど,「Photoshopを使うならMacでないと」といったアドバイスをしがちですので,現在ではそうとも言い切れないことを覚えておくようにしましょう。
MacでないとiPhoneアプリの開発ができない
→ホント
PCを何に使いたいか?を考えたとき,「プログラミングがしたい」が入っている人,さらに,その中に「iPhoneアプリを作ってみたい」が入っている人は,MacでなければiPhoneアプリの開発ができないことに注意しましょう。iPhoneアプリはXCodeというApple提供の開発環境でなければ構築できないようになっています。使用言語であるSwiftやObjective-Cといった言語も,WindowsPCでは扱うことができません。
なお,MacはUnixというOSをベースに作られているため,Unixコマンドを使うことができます。プログラミングに詳しい人はたいていUnixコマンドに馴染みがあるため,Macを好んで使う傾向があるようです。
まとめ
Macでないと/Windowsでないと,〇〇ができない!といったことは,案外少ないことがお分かりいただけたのではないでしょうか。うわさレベルの「~できない」に惑わされてPCを購入してしまうことがないよう,用途や目的を十分考えて後悔のない選択をしたいものです。