どこの職場にもなぜかいる「お局様」。よくお局対策として「認めてあげればいい」「仲よくなって内心軽蔑する」などといったアドバイスを見かけることがありますが,そもそも嫌悪感を覚えて関わりたくない!ということもあるでしょう。ここでは,お局と距離を置き,親しくならずに済む方法を挙げてみます。
有力な男性社員を味方につける
お局は社内での立ち回り方に長けていて,やけに社内政治にも詳しいのが常です。つまり,誰が出世頭なのか,どの社員に影響力があるのか,お局は熟知しているわけです。
これを逆手に取って,有力な先輩,とくに能力が高く人柄もよい男性社員を味方につけると,お局がいじめの対象にしにくくなる強力なバリアになります。あなたに陰で嫌がらせをすれば,その男性社員まで筒抜けになると分かれば,あなたをいじめることはそのままお局自身の評判を落とすことになると,お局はよく分かっているからです。
注意しておきたいのは,ここで言う「有力」とは,必ずしも役職や社歴のことを指しているわけではないという点です。極端な話,新入社員であっても人間的な魅力があったり,バイタリティにあふれている人であれば,お局にとって「仲よくしたい」「嫌われたくない」相手として映っている可能性は高いのです。
マニュアル対応に徹する
お局の嫌がらせは「これでもか」というぐらい手が込んでいて巧妙なことがあります。原因はいくつもあるのですが,やはり自分の仕事がそれほど大変ではなく,ヒマな時間が多いというのが大きな理由の1つでしょう。
ヒマな人にとって,同性の若い社員は格好の暇つぶしの対象になります。相手が戸惑ったり憤慨したりと,何かしらの反応が返ってくるのが面白くて仕方ないわけです。そこで,お局に接するときの対応を何種類かのテンプレートにしてしまいましょう。笑顔で挨拶するのも,嫌がらせをされたら顔をまじまじと見ながら無言で立ち去るのも,すべてマニュアル的な対応に徹してしまうのです。
こうなると,お局にとってあなたは「いじめてもつまらない人」になり,それでもいじめ続けていると,そのうち「不気味な人」と思われるようになります。不気味だと思われたらこっちのものです。勝手に向こうから距離を置いてくれるようになるでしょう。
なお,マニュアル対応はいきなり始めると相手も気づいてしまいますので,少しずつ移行していくのがポイントです。ちょっとずつ同じ対応しかしなくなり,気がついた時には毎回同じことしか言っていない,といったやり方が理想です。
仕事で一目置かれる存在になる
お局対策として一番の正攻法は,お局とは関係なく「仕事」そのもので評価され,社内で一目置かれる存在になることです。
「一目置かれたら,ますます嫌がらせをされそう…」と思いますか?お局が偉そうにしているのは,自分に自信がないからです。年齢や社歴は若い人に抜かされる心配がありませんので,プライドを持つための最後の砦なのです。しかし,今や終身雇用は崩壊し,実力主義寄りになっている会社も増えてきています。社歴が長い社員が優遇されることばかりでもなくなっているわけです。たとえお局自身は世の中のそういった流れに疎くても,周囲の人はそういう人ばかりではないでしょう。評価が上がれば,周囲があなたを見る目や接し方も,目には見えなくても空気感のようなものが少しずつ変化していくのです。
お局はこういった「空気感」のようなものに敏感ですから,あなたが社内で大切に扱われているらしいことを察していきます。すると,どうしたことか,ある日を境にぱったり嫌がらせをしなくなり,別の標的を見つけていったりします。
会社には,仕事をしに行っています。後輩をいじめるために出社しているのではありません。正統な努力が正統に評価される職場であれば,仕事で認められるのも有力なお局対策の方法と言えるでしょう。
まとめ
お局対策の1つとして「本人に面と向かって抗議する」といった意見を聞くことがありますが,これはあまりオススメできません。そもそもお局は何か意味があって後輩をいじめているわけではなく,単に気晴らしのためにやっているに過ぎないからです。抗議されれば,さらに陰湿な方法でいやがらせを続けるでしょう。うまく周囲の人のサポートが得られるように持っていくことが大切です。