親しい友人などと話しているときに、「それって上から目線だよね」などと言われた経験はありませんか?
直接言われたわけではなくても、「あのとき上から目線だと思われたかもしれない」と感じたことは誰しもあるでしょう。
上から目線を直すにはどうすればいいのか、心がけておきたいことについてまとめました。
目次
上から目線と言われてしまう主な原因
否定から入ることが多い
会話中に「でも」「そうじゃなくて」など、否定的な言葉を口ぐせのように使ってしまう人は上から目線と思われやすくなります。
否定から入るということは、自分のほうが優れた・正しい考えを持っていると表明しているようなものですから、相手にとってみれば「偉そう」と感じるわけです。
上から目線と思われやすい人は、自分が一番正しいと思っているように見られやすい人と言い換えることができます。
つい最近話した人との会話を思い返してみてください。
そして、相手と自分の立場を入れ替えて、自分自身の発言を振り返ってみましょう。
否定から入っていませんでしたか?「でも」と言っていませんでしたか?
もし思い当たるフシがあれば、気をつける必要がありそうです。
難しい言葉を使いすぎている
難解な熟語やカタカナ語を使って話す人は、「自分にはこんなに知識がある」「自分は優れている」と見せたがっているように思われがちです。
実際、会話中に難しい言葉が出てくると、その言葉ばかりが気になってしまい会話の内容に集中しにくくなります。
会話を終えても記憶に残っているのは「自分もそう思う、と言えばいいのに、どうして『その点はアグリーだよ』なとど言うのだろう?」といった場面ばかりになってしまいがちです。
不自然に難しい言葉を使っても、頭が良さそうな人だと思われることはまずありません。
むしろ「鼻につく」「嫌味だ」と思われやすいので、自分の語彙力に自信がある人ほど気をつけるようにしましょう。
相手から良く思われたい
意外かもしれませんが、上から目線の人は案外サービス精神旺盛です。
相手から良く思われたい、自分を良く見せたい、尊敬されたいと思うあまり、自分を大きく見せようとします。
自分が持っていることを伝えようとすると知識をひけらかしているように聞こえてしまったり、過去にあった嬉しい出来事について話したつもりがただの自慢話に聞こえてしまったりするのです。
こういう人は、自意識過剰で「人からどう思われているのだろう?」と常に気にしている場合があります。
どんなに言葉で取り繕っても、その人が持つ雰囲気や物腰から、どういう人なのかはだいたい分かります。
自分を大きく見せようとしてもバレてしまいますので、相手から良く思われたい・嫌われたくないと過剰に取り繕うのは逆効果です。
むしろ、人から好かれたいと思っている人ほど「上から目線」にならないように気をつける必要があるのです。
上から目線と思われやすい話し方を直す5つの方法
自分の話し方が上から目線だと思われやすいと自覚していて、どうにかして直したいと思っている人は、次の5つの方法を試してみてください。
急に改善するのは難しくても、気をつけていくことによって少しずつ上から目線が直っていくはずです。
1.「誰もあなたに興味はない」が当たり前と考える
上から目線になりやすい人は、「相手が自分の話を聞きたがっている」と勘違いしていることが多いのです。
あなたに限らず、世の中の人全般は他人のことに興味がありません。
過去に体験した嬉しい出来事について話しても、他人にとってみればただの自慢話です。
そもそも、誰もあなたのことを知りたがっていません。
受け入れるのはつらいものですが、これが(誰にとっても)当たり前と考えることからスタートしましょう。
2.「アドバイスしてあげる」という思考のウザさを知る
上から目線の人がやりがちなこととして、会話中に知識を補足したり、知っていることを説明し始めたりする傾向があります。
アドバイスしてあげたら相手にとって有益なのではないか?喜ばれるのではないか?と信じているからです。
しかし、「アドバイスしてあげる」という思考はお節介でしかなく、相手にとっては不必要な情報です。
あなたはその分野の専門家でしょうか?誰よりも詳しいのでしょうか?
アドバイスしたことによって、相手にとって必ず有益だと100%言い切れるでしょうか?
そして何より、相手から「アドバイスしてほしい」と頼まれたのでしょうか?
もし1つでも当てはまらないことがあれば、余計なアドバイスなどするべきではありません。
相手には相手の考えがあるわけですから、あなたの考えを押しつけないようにしましょう。
「アドバイスしてあげる」という思考そのものが、会話においてはウザいものでしかないのです。
3.相手が何を言いたいのか想像しないで「聞く」
上から目線の人は、平均以上に頭の回転が速いことがあります。
自分の頭の回転に自信を持っているので、相手が何を言いたいのか先回りして想像してしまうのです。
「おそらくこういうことが言いたいのだろう」と想像して「〜ということでしょう?」と言ったとして、実は相手が伝えたかったこととズレていた、という可能性もないとは言い切れません。
このように、まるで会話の内容を余裕で先読みしているような態度を取っていると、上から目線だと思われやすくなります。
相手が何を言いたいのか、相手が話し終わらないうちから勝手に想像しないようにしましょう。
話を最後まで聞き、会話のキャッチボールを意識して言葉をつないでいくことが大切です。
話の流れを急に変えたり、頼まれてもいないのに相手の話をまとめてしまったりするのは厳禁です。
4.特殊な言葉やカタカナ用語はできるだけ使わない
自分に自信があるようでいて、実は小心者の人に多いタイプです。
難しい熟語やカタカナ語を頻繁に使っていると、聞いている人はまるで「お前よりも頭が良いのだぞ」と言われているような気分になります。
場にそぐわない不自然なカタカナ語を1回使うごとに、上から目線レベルが10アップすると思ってください。
つい使ってしまう癖のある人は、言葉をいったん頭の中で整理し、不自然な言葉が混ざっていないかチェックしてから話すようにしましょう。
はじめは面倒に感じるかもしれませんが、慣れれば意識せずにできるようになっていきます。
「難しい言葉は上から目線のもと」と肝に銘じましょう。
5.「でも」で話し始めるのは禁止にする
通常、会話中に「でも」という言葉はほとんど使う必要がないはずです。
もし「でも」と何度も言っているようなら、相手の話に対して否定から入っている可能性が非常に高いと考えられます。
とくに相手が何か言った後、返す言葉の第一声が「でも〜だよね?」の人は要注意です。
相手にとってみれば否定されたように感じてしまい、自分勝手で上から目線の人と思われやすくなります。
話し始めるとき「でも」を発するのを自分の中で禁止しましょう。
「でも」と言いそうになったら、「そうなの?」「本当に?」など、相手の言ったことをいったん受け入れる言葉で代用するようにしましょう。